最近、「古い写真を何時までも使ってるんだ」と言われる事があります。
私も宮子さんに会いに行きたいのですが、宇都宮動物園から「来ないでくれ」
と言われているので私の写真は2020年2月で止まっています。
最新の宮子さんの姿ではありませんが、私にとって大切な宮子さんの写真です。
声をあげる事は園にとって都合の悪い事なのはわかりますが、私が以前園長さんに「宮子さんの暮らしは変わらないということですか?」の質問に、「死ぬまでこのままですよ。宮子はこれで満足している」と言われた言葉が頭から離れず、このままではあまりに宮子さんが不憫でならないと思い声をあげてきました。
園に都合の悪いことを言わなければ宮子さんにも会えたかもしれません。
でも、それは私の中では無かったのです。声をあげることで一人でも多くの人に「47年間ひとりぼっちでこの環境で暮らすゾウがいる」ことを知って欲しかったし、一人でも多くの人が知ってくれることで宮子さんがうだるような暑さの日も、凍えるような寒い日もこの場所でずっと過ごすことを余儀なくされている現実を、「今もこの場に生きている」ことを考えて頂きたきたかったのです。
「ゾウが本来生きている場所はこんな場所ですか?」
近い将来、群れで飼育が出来ない動物園からゾウはいなくなるでしょう。
新たなゾウの導入は動物福祉の問題からも難しいです。
宇都宮動物園に言いたいのは、今の宮子さんの暮らしが充実するような取り組みを沢山していただきたいと言うことです。
皆さんも、行動エンリッチメントをもっと多く取り入れてほしいことを伝えてほしいです。
足元もコンクリでは無く、自然に近い土にすることでゾウの体にも精神にも優しいです。
宇都宮動物園には、新たな概念を創造して頂けたらと思います。
古きが故の貴さもあると考えているのかもしれませんが、古き概念だけでは生きていくことができません。
ゾウを取り巻く環境についてみなさんが一緒になって考えなくては、大切な宝(宮子さん)を失ってから気がついても手遅れなのです。
この写真は、2020年2月のものです。
今、同じ場所から見て宮子さんの放飼場は何か変わったでしょうか?
・・・
宮子さんには健やかに気持ち良く過ごして欲しいと願っています。
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