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今までずっとパンダ一色だった私が、なぜゾウに目覚めたのかな?と考えると、市原ぞうの国にいるアジアゾウの結希とりり香が王子動物園に里帰した時の事が理由だったみたいです。
「結希が王子動物園に戻るのではなくて里帰なんだ。」
という気持ちで様子を見ていたらなんと結希だけが戻るのではなくて、結希とりり香も一緒に戻る?なんで??と思ったら、二人を離すと寂しがるからりり香も一緒に神戸に行かせますって言うの。二人を引き離す事がどれだけ精神的な負担となるか、ということを小百合園長は考えた訳ですよね。これは自分の中では衝撃的でした。結希たちを取り巻くバックグラウンドも知りたくなり調べてみました。結希の両親であるズゼさんやマックさんが震災で大変な思いをした日本人を励ますために遠くスイスとラトビアから来てくれた。ズゼさんが動物園で生まれて早いうちにお母さんと死別し育ったため赤ちゃんを育てる術を知らなかった。そのこともあり、結希が生まれる時に王子動物園は「せっかく生まれても亡くなったりしたらズゼに申し訳ない、ズゼが子育て出来るようにゾウの群れがいる市原にお願いしたい」と。その思いを受け止めた決断した市原ぞうの国の小百合園長の思いとか(大切な妊娠中のアジアゾウを移動させ、受け入れるってすごい責任重大ですよ)。生まれてくる子は無事に育てたいという思いが動物園の垣根を越えたのでしょうね。協力しあうってすごいパワーを生みますね。「ゾウの為に何が一番かを考えて行動をする」というのが解って感動しました。ズゼさんは無事に結希を生みます。ゾウの群れでズゼさんは子育を見て、心境の変化もありました。以前は生まれた自分の赤ちゃんを怖がっていたけど、結希をちゃんと見つめていたのです!それからズゼさんが王子に戻り、結希だけが市原に残ったのは「群れの中でゾウの社会性を身につけさせる」という理由のようです。母や父と離れて生活しているけど支えてくれる仲間もいっぱいいるから、応援しているよ。
ゾウは本来群れで生活をし、会話をし、情報共有をしています。群れの中で遊びながら経験を積む。今は仲間がいても将来、単独の象となった場合もあるでしょう。その時は、象たちが集まって過ごせるコミュニティーのような動物園が出来ればいいなと願っています。
2019.5.9 深草